アセトアミドとは

アセトアミド（C₂H₅NO）は、アセチル基（CH₃CO）とアミノ基（NH₂）を含む有機化合物で、化学的にはアミドの一種です。常温では無色の結晶または白色の粉末状で、臭気がほとんどない無臭の化学物質です。水に溶けやすく、溶媒や化学反応の中間体として広く使用されています。アセトアミドは主に化学合成の原料として、また工業用化学品の製造に利用されています。

この化合物は、医薬品、農薬、染料、香料などの製造において重要な役割を果たしています。特に医薬品の分野では、アセトアミドは多くの化学反応の中間体として、さまざまな薬剤の合成に使用されます。例えば、アセトアミドはアセトアミノフェン（パラセタモール）などの解熱鎮痛剤の合成に関与しています。

また、アセトアミドは高分子化合物の合成にも使用され、特にポリマー化学においては、ナイロンやポリウレタンなどの合成に必要な前駆体として役立ちます。さらに、アセトアミドは化学反応において触媒として使用されることもあり、工業プロセスにおいて重要な役割を担っています。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。