ピネン（Pinene）とは

ネン（Pinene）は、テルペン類に属する天然の有機化合物で、特に植物の精油に多く含まれるモノテルペンの一種です。主にα-ピネンとβ-ピネンの2つの異性体があり、いずれも無色の揮発性液体で、松のような芳香を持っています。特に松ヤニ（ロジン）や松の葉、ジュニパー、ローズマリーなどの精油に高濃度で含まれています。α-ピネンは森林の香りの主成分としても知られ、アロマテラピーや香料、洗剤、虫除けなどにも利用されています。また、医薬品や化学合成の中間体としても重要で、例えばカンファーやボルネオールなどの原料になります。

β-ピネンも同様に香料や工業用途に使われ、抗菌作用や抗酸化作用が研究されています。ピネンは天然由来でありながら多用途な物質で、香りや機能性を活かして多くの産業に応用されています。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。