プロピレンオキシドとは

プロピレンオキシド（化学式 C₃H₆O）は、揮発性が高く、無色でエーテル様のにおいを持つ液体の化学物質です。環状のエポキシ化合物であり、その構造は三員環に酸素原子を含む特徴的なものです。プロピレン（プロペン）から酸化反応を経て得られるもので、非常に反応性が高く、さまざまな化学製品の製造において重要な中間体として利用されています。主な用途はポリウレタンの原料で、プロピレンオキシドから誘導されるポリオールとイソシアネートを反応させることで、断熱材、クッション材、接着剤、塗料などの製造に使われるポリウレタンが作られます。また、プロピレングリコールの製造にも使用され、この物質は化粧品、食品添加物、医薬品などに幅広く使われています。その他にも界面活性剤や溶剤、可塑剤の製造原料としても重要です。

安全性の面では、プロピレンオキシドは引火性があり、有害な蒸気を発することがあります。長時間のばく露や高濃度での吸入は、目や呼吸器への刺激を引き起こす可能性があります。また、一部の研究では発がん性の疑いがある物質ともされており、適切な換気と保護具の使用が推奨されています。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。