塩化カリウム (KCl)とは

塩化カリウム (KCl) は、カリウムと塩素から成る無機化合物で、化学式はKClです。常温では無色または白色の結晶で、水に非常に溶けやすい性質を持っています。この特性から、塩化カリウムは水溶液として使用されることが多いです。塩化カリウムは塩化ナトリウム（食塩）と似た性質を持ちながら、化学的には異なる特徴を持っています。塩化カリウムは、主に肥料として使用されます。特にカリウム肥料として知られ、植物の生育において非常に重要な役割を果たします。カリウムは植物の根、茎、葉、果実の成長を助ける栄養素で、塩化カリウムはその供給源となる代表的な肥料です。

また、塩化カリウムは医薬品としても利用されます。特に、カリウム不足を補うための治療薬として使用されることが多いです。カリウムは神経や筋肉の正常な機能に不可欠な元素であり、塩化カリウムはその補充に役立ちます。化学工業においても塩化カリウムは重要な化学薬品であり、工業用の化学合成の原料や、冷却剤、電池の電解液などにも使用されます。さらに、塩化カリウムは塩素ガスを製造するためにも利用されることがあります。

塩化カリウムは一般的には安全な物質とされていますが、大量に摂取すると中毒症状を引き起こす可能性があり、取り扱いには注意が必要です。特に医薬品として使用される場合は、適切な用量を守ることが重要です。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。