塩化金（AuCl₃）とは

塩化金（AuCl₃） は、金と塩素からなる化合物で、金の化学的な塩の一種です。通常、金の三塩化物として知られ、金の化学的性質を表す重要な化合物の一つです。塩化金は金の酸化状態の中でも最も高い+3の酸化状態を持ち、非常に反応性が高いです。この化合物は主に金の精製過程や触媒反応、また化学実験で利用されます。塩化金は水に可溶であり、酸性の液体として存在します。金を精製する際、金鉱石や金のインゴットから金を抽出するために使用されることが多いです。また、塩化金は有機合成や化学反応の触媒としても使われることがあります。特に、有機金化学の分野では重要な役割を果たし、いくつかの有機反応の触媒として利用されています。

また、塩化金はその金属的性質から非常に高価であり、金の需要が高い分野でも使用されることがあります。化学分析では、金の存在を確認するための試薬としても用いられることがあり、金の含有量を測定するための反応に使われます。塩化金自体は化学的に非常に安定しているわけではなく、反応が非常に速い性質を持つため取り扱いには注意が必要です。さらに、金の含有量やその反応性から、金を取り扱う実験や産業での使用には高度な技術が求められることもあります。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。