塩化金酸（Gold chloroauric acid AuCl₄H）とは

塩化金酸（Gold chloroauric acid, AuCl₄H）は、金と塩素および水酸基（H）からなる化合物で、金の酸化状態+3の塩の一種です。主に金の精製過程で生成され、化学的に非常に反応性が高いとされています。特に、塩化金酸は金鉱石や金の精錬過程で金を抽出するための中間生成物として重要です。金の酸化物を含む溶液から金を精製するために用いられます。塩化金酸は水に可溶で、酸性の溶液中に存在します。この性質を利用して、金の還元反応を起こし、純金を得ることができます。金の精製過程では、塩化金酸が金鉱石から金を溶解させるために使われ、これを再度還元することで高純度の金を取り出します。

また、塩化金酸は化学実験や研究、特に有機金化学の分野でも利用されます。金の化学的特性を生かして、触媒反応や金を含む化合物を作成する際に使用されることが多いです。また、塩化金酸は非常に高価な金属を使用しているため、実験や化学産業での使用には十分な取扱いが求められます。塩化金酸を使用することで金の化学的性質を利用した新たな化学反応や合成が可能になります。なお、塩化金酸は金属金が直接含まれているわけではなく、金を化学的に酸化した形で存在しており、還元反応を通じて金を取り出すことができます。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。