四塩化ケイ素（SiCl₄）とは

四塩化ケイ素（SiCl₄）は、ケイ素と塩素からなる無機化合物で、化学式SiCl₄を持つ無色透明の液体です。常温では揮発性があり、強い刺激臭を放ちます。四塩化ケイ素は水と反応すると、シリカゲルや塩酸を生成し、非常に反応性が高いため、取り扱いには十分な注意が必要です。この化合物は、ケイ素の化学的性質を利用したさまざまな用途に用いられます。例えば、半導体産業においては、シリコンウェハの製造に重要な役割を果たし、また、有機化学においてはシリコン化合物の合成に使われます。特に、四塩化ケイ素は、シリコンを使ったガラスやセラミックス、シリコーン製品などの製造にも利用されます。四塩化ケイ素は、シリコン酸化膜を形成するため、電子機器の製造にも欠かせない原料となっています。また、触媒としても利用されることがあり、特に有機化学における反応において重要な役割を果たしています。四塩化ケイ素は、またシリカ（SiO₂）の前駆体としても使われ、シリカはガラス、コンクリート、化粧品、医薬品、食品添加物など、多くの産業で利用されています。水と反応すると強い酸を生成するため、保管や取り扱いには専用の設備が必要です。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。