臭化カリウム（Potassium Bromide）とは

臭化カリウム（Potassium Bromide）は、化学式KBrで表される無機化合物で、カリウム（K）と臭素（Br）から成る塩です。白色の結晶または粉末の形態を持ち、水に非常に良く溶けます。この化合物は、医薬品、化学実験、工業など多岐にわたる分野で使用されており、特に医療分野では鎮静剤や抗けいれん薬として広く知られています。特にてんかんや痙攣性疾患の治療に用いられることがあります。臭化カリウムはその薬理作用により、神経系に働きかけるため、てんかん患者の発作を抑える助けとなります。また、化学実験では、臭化カリウムは反応試薬として、例えば銀塩の合成や酸化還元反応で利用されることが多いです。工業的には、写真の現像における感光剤の製造や、化学合成の中間体としても使われます。臭化カリウムはまた、火薬や煙火の製造にも利用され、その化学的特性を利用して、特定の爆薬や発煙剤の成分として機能します。しかし、過剰に摂取することは健康に悪影響を与える可能性があり、特に神経系に悪影響を与えることがあります。そのため、薬として使用する場合には医師の指導が必要です。また、臭化カリウムの取り扱いには十分な注意が必要であり、安全対策を講じることが求められます。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。