臭化銅（Copper(I) bromide CuBr）とは

臭化銅（Copper(I) bromide、化学式: CuBr）は、銅と臭素が結びついた無機化合物です。常温では白色または淡い黄色の結晶として存在し、水に溶けにくい特性を持っています。臭化銅は、銅(I)の化合物であり、銅の酸化数が+1の状態にあります。これは、銅(I)と銅(II)の二つの酸化状態を持つ銅化合物の中で、特に重要な役割を果たします。臭化銅は、主に有機合成や化学反応の触媒として利用されることが多いです。例えば、アルキル化反応やハロゲン化反応において重要な役割を果たし、化学工業や製薬業界で使用されます。また、臭化銅は金属銅を製造する過程で使用されるほか、電気化学的な反応や合金の製造にも利用されます。

臭化銅の製造は、銅金属と臭素を反応させることによって行われ、工業的には乾式または湿式法で生成されます。この化合物は、しばしば触媒として利用され、臭素化の工程で広く使用されています。また、臭化銅は化学的に安定しており、温度や湿度に対して比較的強い耐性を持っています。しかし、臭化銅は湿度が高い環境で劣化しやすく、長期間保存するには適切な管理が必要です。取り扱いには注意が必要で、誤って摂取した場合や、皮膚に触れた場合には有害な影響を及ぼすことがあります。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。