カスタム電源とは

カスタム電源とは、特定の機器や用途に合わせて設計・製造された専用の電源装置です。一般的な汎用電源では対応できない仕様や機能、環境条件などに対応するため、顧客の要望に応じて最適化されます。医療機器、航空宇宙機器、産業機器、通信機器など、高い信頼性や安全性、特殊なサイズや形状、独自の電圧・電流条件を必要とする分野で特に多く利用されます。カスタム電源には、完全な新規設計（フルカスタム）と、既存の標準電源をベースに一部を変更するセミカスタムの2種類があります。フルカスタムは開発コストや時間がかかるものの、機器との一体化や高効率化が可能です。一方、セミカスタムは比較的短期間での開発が可能で、コストと性能のバランスが取れた選択肢です。

カスタム電源を導入することで、装置の性能最適化、省スペース化、放熱対策、ノイズ対策、EMC（電磁両立性）への対応など、製品の完成度を高めることができます。また、長期安定供給の観点からも、カスタム電源は製造中止リスクの回避にもつながります。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。