SAW / Surface Acoustic Waveとは

SAW（Surface Acoustic Wave）は、音波が固体表面を伝播する現象を利用した技術です。SAWデバイスは、基板の表面に微細な電極を配置し、電気信号を音波信号に変換します。この音波信号は、基板表面を伝播し、受信側で再度電気信号に変換されます。SAW技術は、フィルタ、センサー、タッチパネル、音響デバイスなど、さまざまな電子機器に応用されています。

特に、SAWフィルタは通信機器やラジオ周波数（RF）回路において、特定の周波数帯域を通過させるために使用され、信号の品質を向上させます。また、SAWセンサーは、圧力、温度、湿度などの測定に使用され、非常に高い感度を持ちます。

この技術は、低消費電力、高精度、高速動作が可能なため、携帯電話や無線通信など、現代の通信技術にも欠かせない要素となっています。

SAW / Surface Acoustic Waveの使用用途

✅ SAW フィルター
用途: 無線通信における信号の選択的通過
説明: SAW フィルターは、特定の周波数範囲の信号を通し、不要な信号を遮断するために使用されます。携帯電話や無線通信機器に広く使用されています。例えば、通信機器で異なるチャネルを分離するために使用され、信号の品質を向上させます。
✅ SAW センサー
用途: 温度、湿度、圧力などの環境データの計測
説明: SAW センサーは、物理的な変化（温度、圧力など）によって引き起こされる波の変化を検出します。これにより、非常に高精度でリアルタイムの監視が可能になります。これらは自動車産業や医療機器、航空機での使用に適しています。
✅ SAW タッチスクリーン
用途: ディスプレイ画面のタッチ入力検出
説明: SAW タッチスクリーンは、表面に送られた音波が指によって変化するのを検出してタッチを認識します。この技術は、スマートフォンやタブレットのタッチスクリーンで使用されています。
✅ SAW アンテナ
用途: 無線通信や衛星通信
説明: SAW 技術を使用したアンテナは、高効率でコンパクトなアンテナソリューションを提供します。特に衛星通信や移動体通信で使用され、高速で効率的な通信を実現します。

これらのSAW技術は、非常に小型でエネルギー効率が良いため、多くの現代の通信およびセンサーシステムに欠かせない技術となっています。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。