制御盤用クーラーとは

制御盤用クーラーは、産業機械や工場設備の制御盤（コントロールパネル）内部の温度を適切に保つための冷却装置です。制御盤内にはPLC（プログラマブル・ロジック・コントローラ）、インバータ、電源装置などの電子機器が収められており、これらの機器は動作中に熱を発生します。過剰な熱がこもると、電子部品の誤作動や寿命の短縮につながるため、適切な冷却が必要です。制御盤用クーラーには主に空調方式と熱交換方式の2種類があります。空調方式は、エアコンのように冷媒を使って冷却し、外気を遮断したまま内部を冷やすため、外部環境の影響を受けにくいのが特徴です。熱交換方式は、外気と内部の空気を熱交換器で間接的に冷やす方式で、省エネルギー性に優れています。

適切な制御盤用クーラーを選ぶことで、設備の安定稼働と保守コストの削減が可能になります。

制御盤用クーラーの使用用途

✅工作機械の制御盤冷却
CNC工作機械やレーザー加工機などの制御盤には、多くの電子部品やサーボモーターの制御装置が含まれています。これらの機器が発熱するため、制御盤用クーラーを使用して適切な温度を維持し、誤作動や故障を防ぎます。
✅自動車工場のロボット制御盤冷却
自動車の組立ラインでは、多くの産業用ロボットが使用されています。これらのロボットを制御するための制御盤が高温になると、動作に支障が出る可能性があります。制御盤用クーラーを導入することで、安定した生産を維持できます。
✅データセンターや通信設備のキャビネット冷却
サーバーや通信機器が収納されたキャビネット内部は、発熱により高温になりやすく、システム障害のリスクが高まります。制御盤用クーラーを使用することで、熱の蓄積を防ぎ、安定した運用が可能になります。
✅太陽光発電設備のパワーコンディショナー冷却
太陽光発電システムでは、発電された電力を変換するパワーコンディショナーが制御盤内に設置されています。これらの機器は高温になりやすいため、制御盤用クーラーを使って適切な温度管理を行い、長期的な安定運用を実現します。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。