圧電アクチュエータとは

圧電アクチュエータ（Piezoelectric Actuator）は、圧電効果を利用して、電気エネルギーを機械的エネルギーに変換するデバイスです。圧電材料に電圧を加えると、その形状が変化する特性を活用して、高精度な動作や微細な変位を生み出します。これにより、高速で精密な動作が可能となり、非常に小さい力でも大きな精度を持って操作することができます。

仕組み：
圧電アクチュエータは、圧電材料（例：PZT、BaTiO₃など）を使用して、外部の電圧によってその形状を微細に変化させることで、機械的な動作を実現します。圧電材料は、応力が加わると電気的な電荷が発生し、逆に電場が加わると変形します。この性質を利用し、微小な動きを精密に制御できます。

特徴：
・高精度な動作：非常に小さな動きや高精度な位置決めが可能です。
・高速応答：応答速度が非常に速いため、動作の切り替えが迅速に行えます。
・小型化：圧電アクチュエータは非常に小さなサイズでも高い精度と力を発揮できるため、コンパクトなデバイスに組み込むことができます。
・耐久性：長寿命で、摩耗が少なく、メンテナンスが少ないです。

圧電アクチュエータの使用用途

１．精密機器の位置決め：例えば、光学機器（顕微鏡、カメラ）の焦点調整や、半導体製造装置などでの高精度な位置決めに使用されます。
２．超音波スピーカー：圧電アクチュエータは、超音波を発生させるためにも使用されます。音響機器や医療機器の超音波プローブに利用されています。
３．自動車や航空機の制御：衝突回避システムやフラップの調整など、高速かつ高精度な動作が求められる分野に使用されています。
４．振動制御システム：振動ダンパーや振動抑制機器において、微細な振動調整を行うために利用されます。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。