複列アンギュラ玉軸軸受とは

複列アンギュラ玉軸受（ふくれつアンギュラたまじくうけ、Angular Contact Ball Bearing, Multi-Row）は、複数の列で構成されたアンギュラ玉軸受で、特に高い荷重能力と回転精度を提供するために設計されています。アンギュラ玉軸受は、玉（ボール）が軸受けの内輪と外輪の間で斜めに接触する構造を持ち、従来のベアリングよりも径方向および軸方向の両方の荷重に対応できます。

複列タイプは、通常の単列のアンギュラ玉軸受に比べて、さらに高い荷重能力を持ち、特に高精度が要求される機器や、複雑な荷重条件下で使用されます。例としては、機械工具、ロボットのアーム、航空機のエンジン、精密測定機器などのアプリケーションに用いられます。

複列アンギュラ玉軸軸受の使用用途

１．機械工具：精密な加工が求められる工作機械（例えば、CNC旋盤やフライス盤）で使用され、複列アンギュラ玉軸受は高速回転時の安定性を提供し、軸の精度を保ちます。
２．ロボットのアーム：ロボットアームの可動部分では、複列アンギュラ玉軸受が使用され、精密な位置決めや耐荷重性能が求められる場面で活躍します。
３．航空機のエンジン：航空機のエンジン部品やタービンシステムでは、非常に高い回転精度と耐荷重性能が必要とされるため、複列アンギュラ玉軸受が使用されます。
４．精密測定機器：高精度の測定を行う機器（例えば、光学機器や計測装置）においても、複列アンギュラ玉軸受は高い精度を保つために利用されます。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。