静電塗装機とは

静電塗装機は、静電塗装を行う大量生産の塗装設備であり、高電圧直流を利用した塗装方法です。静電塗装自体の歴史は1930年代に始まったと言われています。ミストを噴霧する噴霧塗料、塗料に浸す浸漬、ロールやブラシで塗装するプッシュ式塗料に比べ、塗料の必要量が少なく、気泡が発生しないため、塗料のピンホールが発生します。フィルムの欠陥は発生しません。ただし、ほこりや汚れは静電気に引き寄せられるため、「ほこりやしこり」と呼ばれる皮膜の欠陥に注意する必要があります。また、電気を使用するため、火災にも注意する必要があります。

静電塗装機の使用用途

静電塗装機は、一般製品だけでなく、自動車塗装などの工業製品にも使用されており、ターゲット上に効率よくコーティング膜を形成することができます。静電コーティングは、噴霧コーティングでは不可能な塗料のラップアラウンドを引き起こすことにより、プロセスを簡素化します。圧縮空気が逃げる場所がないコーナーなどでも塗装できるというメリットがあります。均一なコーティング膜が形成される一方で、電界が集中する凸部に塗料が集中するという欠点があります。電流を使用するため、水性塗料よりも有機溶剤系塗料に適しています。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。