バススイッチとは

バススイッチ（Bus Switch）は、電子回路やデジタルシステムにおいて、信号の経路を制御するためのスイッチングデバイスです。主にデータバスやアドレスバスの接続・切断を行い、複数の回路間でデータのやり取りを効率的に管理します。通常、MOSFETやCMOS技術を用いた半導体スイッチとして実装され、従来のトライステートバッファやマルチプレクサの代替として使用されることが多いです。バススイッチは、信号遅延が少なく、低消費電力であるという特徴を持ちます。主な用途として、パソコンのメモリインターフェース、マイクロコントローラーと周辺機器の接続、FPGAのプログラミング環境などがあります。また、回路の保護や障害時のアイソレーション（絶縁）にも活用されます。バススイッチは、システムの柔軟性を高め、設計の自由度を向上させる重要な電子部品の一つです。

バススイッチの使用用途

✅コンピュータのメモリインターフェース
バススイッチは、異なるメモリモジュール間でデータの流れを制御するために使用されます。例えば、ノートPCやサーバーのRAM管理で、特定のメモリバンクをアクティブまたは非アクティブにする際に活用されます。
✅マイクロコントローラーと周辺機器の接続
マイクロコントローラーと複数の外部デバイス（センサー、ディスプレイ、ストレージなど）を共有バスで接続し、必要に応じて各デバイスへの接続を切り替えます。これにより、消費電力を抑えつつ効率的なデータ転送が可能になります。
✅FPGAやASICのデバッグとプログラミング
バススイッチを用いることで、FPGAやASICの開発環境でプログラムデータやデバッグ信号を適切な回路にルーティングできます。これにより、開発や検証の自由度が高まり、柔軟な回路設計が可能になります。
✅システムのアイソレーション（絶縁）と故障保護
バススイッチは、回路の特定部分を切り離すことで、障害時の影響を最小限に抑える役割を果たします。例えば、電源管理システムや産業用機器の制御回路で、安全な動作を確保するために使用されます。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。