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透過型電子顕微鏡 / 透過型顕微鏡 / メーカー2社一覧
透過型電子顕微鏡 / 透過型顕微鏡とは
透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscopy:TEM)は、試料に電子線を透過させ、その透過した電子の減衰を基に画像を得る装置です。TEMの原理と特徴について以下に説明します。
原理
電子線の発生と加速: 高電圧(通常は数十kVから300kV程度)を印加して電子銃から電子を発生させます。これにより電子線が加速されます。試料の透過: 加速された電子線は非常に薄く調整された試料に照射されます。電子線が試料を透過する際、試料の構造や成分によって減衰や散乱が起こります。
画像形成: 透過した電子線は試料の厚さや密度に応じて異なる強度になります。これを蛍光スクリーンやカメラなどで検出し、画像として表示します。
特徴
高分解能: TEMの分解能は非常に高く、原子レベルの細かな構造を観察することが可能です。300kVの加速電圧を使用した場合、電子の波長は約0.00197nmとなり、分解能は0.1nmに達します。
高倍率: TEMは非常に高い倍率での観察が可能です。最高倍率は80万倍に達し、光学顕微鏡の約800倍です。
内部構造の観察: TEMは試料の内部を透過した電子を利用して画像を得るため、試料の内部構造を詳細に観察するのに適しています。特に結晶構造やナノスケールの微細構造の研究に用いられます。
試料の薄さ: 試料を透過させるため、試料の厚さは非常に薄く調整する必要があります。通常、数十ナノメートル程度の厚さに薄片化されます。
TEMは材料科学、生物学、物理学、化学など多くの分野で利用されています。具体例としては以下のようなものがあります。
材料科学: 金属やセラミックスなどの結晶構造の解析
生物学: 細胞やウイルスの内部構造の観察
ナノテクノロジー: ナノ材料の形態や構造の解析
化学: 触媒のナノ構造や反応メカニズムの研究
TEMは高い分解能と詳細な内部構造の観察能力を持ち、多くの科学技術分野で重要な役割を果たしています。
透過型電子顕微鏡 / 透過型顕微鏡の使用用途
透過型電子顕微鏡を使用することにより、サンプルの内部構造を数百倍から数百万倍の倍率で観察することができます。つまり、細胞全体を数十μm程度で観察することから、原子配列構造を数Å(1Å(オングストローム)= 10マイナス10メートル)で観察することまでカバーできます。 透過型電子顕微鏡は、半導体やセラミックなどのさまざまな材料の構造解析や、細胞や細菌などの生体サンプルの構造解析など、さまざまな物体の観察に使用できます。また、レンズシステムを調整することで電子線回折パターンを観察したり、分光装置を追加して元素分析や状態分析を行ったり、さまざまな情報を取得したりすることができます。
透過型電子顕微鏡 / 透過型顕微鏡のメーカー一覧
※一部商社などの取扱い企業も含みます。
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Lasertec Corporation
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会社情報