超音波探傷器とは

超音波探傷器は、物質内部の欠陥や不均一性を検出するための非破壊検査装置の一種です。この機器は、超音波を物体に送り込み、その反射波を解析することで、内部構造の状態を把握します。通常、超音波探傷器は金属、プラスチック、コンポジット材料などの検査に使用されます。

超音波探傷器の基本的な仕組みは、探触子と呼ばれる部分が高周波の音波（超音波）を物体に向かって発射し、その音波が物体内部で反射して戻ってくるまでの時間を測定します。反射波の時間の違いから、内部の欠陥の位置や深さ、形状を特定することができます。これにより、材料内部のひび割れ、空洞、腐食、異物などの問題を高精度で検出できます。

超音波探傷器は、航空機や自動車、建築物などの重要な構造物の安全性を確認するために欠かせない機器です。従来の方法では発見できなかったような微細な欠陥も検出することができ、材料の品質管理やメンテナンスのために使用されます。また、材料に対する影響がなく、検査対象物を傷つけることなく、内部の状態を正確に評価できるため、非常に優れた方法とされています。

超音波探傷器の使用用途

✅航空機の検査
超音波探傷器は、航空機の翼や機体の構造を検査するために使用されます。航空機の部品は高い信頼性が要求されるため、超音波を使って亀裂や腐食を早期に発見し、重大な事故を防ぐことができます。
✅自動車部品の品質管理
自動車のエンジンやシャーシ、サスペンション部品など、金属部品の品質を確認するために超音波探傷器を使用します。欠陥を早期に発見することで、製造不良や事故を防止できます。
✅建物の構造検査
超音波探傷器は、建物の鉄筋コンクリート部分におけるひび割れや腐食の検出にも使用されます。内部に潜む問題を見つけることで、建物の耐久性を保つためのメンテナンスを適切に行うことができます。
✅パイプラインの検査
石油やガスのパイプラインでは、超音波探傷器を用いて内部の腐食や亀裂を検査します。これにより、事故や漏洩のリスクを未然に防ぐことが可能です。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。