カプロラクタム（Caprolactam）とは

カプロラクタム（Caprolactam）は、化学式「C6H11NO」で表される有機化合物で、ナイロン6の原料として広く利用されています。無色または淡黄色の液体で、特に合成繊維やプラスチックの製造において重要な役割を果たします。カプロラクタムは、環状のアミド化合物で、主にアジピン酸とヘキサメチレンジアミンから合成されます。

その製造方法としては、アジピン酸とヘキサメチレンジアミンを加熱して水素化することが一般的で、得られるカプロラクタムはナイロン6のポリマー化反応に使用されます。ナイロン6はその耐久性、弾力性、そして耐摩耗性が求められる製品（衣料品、機械部品、ロープなど）に使用されるため、カプロラクタムの需要は非常に高いです。

また、カプロラクタム自体は他にも化学工業で使用されることがありますが、その最も重要な用途はナイロンの製造における原料としての役割です。カプロラクタムは高い温度と圧力下で反応を進行させる必要があり、製造過程でのエネルギー消費や環境への影響が問題視されることもあります。

さらに、カプロラクタムは比較的揮発性のある化学物質であり、適切な取扱いが求められます。高濃度で接触した場合、目や皮膚、呼吸器への刺激を引き起こす可能性があるため、製造・使用においては十分な安全対策が必要です。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。