スカンジウム（Scandium）とは

スカンジウム（Scandium）は、化学記号Scで表される化学元素で、周期表の3族に位置します。原子番号は21で、1950年代にスウェーデンの化学者によって発見されました。スカンジウムは、金属元素であり、銀白色の硬い金属です。常温では非常に安定しており、空気中でも酸化しにくいですが、高温下では酸化が進むことがあります。

スカンジウムは、非常に軽い金属であり、他の金属と比較して密度が低いため、軽量化が求められる材料として注目されています。主にアルミニウム合金に添加されることが多く、これによって合金の強度や耐腐食性が向上します。この特性を生かして、航空機やスポーツ用品、自動車などの軽量で高強度な部品に利用されています。

また、スカンジウムは、電池や電子機器の材料としても注目されています。特に、固体酸化物形燃料電池（SOFC）や水素燃料電池の技術で使用されることがあります。加えて、スカンジウムは希少な元素であり、その産出量が限られているため、比較的高価です。

スカンジウムは、化学的には非常に安定しており、ほとんどの化学反応に対して耐性を持っていますが、高温下では酸素や水と反応することがあります。人体にとっては微量であれば有害ではないとされていますが、過剰に摂取すると健康に悪影響を与える可能性があるため、注意が必要です。

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