ダイマー酸（Dimer Acid）とは

ダイマー酸（Dimer Acid）は、不飽和脂肪酸、特にリノール酸などの脂肪酸を高温下で化学的に反応（主に二量化）させて得られる長鎖ジカルボン酸の一種です。通常はC36程度の炭素数を持ち、分子構造は枝分かれした鎖状や環状構造を含む柔軟な構造をしています。この酸は主にポリアミド樹脂やエポキシ樹脂硬化剤などの原料として使用され、塗料、接着剤、インキ、コーティング剤などに幅広く応用されます。特に耐候性や柔軟性、接着性を高める性質を持つため、工業用途において非常に重要な化合物です。また、ダイマー酸は高い疎水性を持っており、防水性を必要とする用途にも適しています。

天然由来の植物油（例：大豆油、ヒマシ油）を原料とすることが多く、比較的環境に優しい材料としても注目されています。化粧品やパーソナルケア製品の中でも、乳化安定剤や柔軟性付与剤として使用されることがあります。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。