フィチン酸（C₆H₁₈O₁₂P₆）とは

フィチン酸（C₆H₁₈O₁₂P₆）は、植物に広く存在するリン酸エステルで、特に種子や穀物に多く含まれています。フィチン酸は、リン酸を含む多価の有機酸であり、リンの貯蔵形態として植物にとって重要な役割を果たしています。主に、種子の発芽に必要なリンを供給するために貯蔵されています。フィチン酸は、その特性として、金属イオンと結びつきやすい性質を持っており、特にカルシウム、鉄、亜鉛などのミネラルと結びつくことが知られています。この性質により、フィチン酸は消化を妨げることがあり、過剰に摂取するとミネラルの吸収を妨げる可能性があるため、健康への影響が指摘されることもあります。しかし、過剰な摂取による問題は通常、バランスの取れた食事を心がけることで避けられます。

また、フィチン酸は抗酸化作用や抗炎症作用を持つとされ、健康食品としても注目されています。これらの特性を利用して、サプリメントや食品添加物として利用されることもあります。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。