ポリビニルアルコール（PVA）とは

ポリビニルアルコール（PVA）は、水溶性の合成高分子で、主に酢酸ビニルの重合体を加水分解して得られます。無色透明で無臭の固体または粉末であり、水によく溶ける特性を持ちます。PVAは優れた粘着性、乳化性、膜形成性を備えており、紙加工剤、繊維糊料、接着剤、塗料、フィルム材料など幅広い用途があります。特に水溶性フィルムは、洗剤のパックや農薬フィルムなどに使われ、環境に優しい素材として注目されています。また、生分解性があり、微生物により分解されやすいため、持続可能な素材としても評価されています。さらに、安全性が高く、毒性も低いため、医薬品や食品包装、コンタクトレンズ材料などにも応用されています。熱に強く、強靭な膜を形成できる点も特徴です。一方で、湿気に弱く、水分を吸収すると柔らかくなるため、用途によっては防湿処理が必要となります。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。