リンゴ酸（Malic acid）とは

リンゴ酸は、有機酸の一種で、化学式はC₄H₆O₅で表されます。自然界では、主に果物、特にリンゴに多く含まれており、その名前の由来となっています。リンゴ酸は、フルーツの酸味を生み出す主要な成分であり、食品業界や医薬品業界でも広く利用されています。例えば、飲料やキャンディなどの酸味料として使用されることが多いです。リンゴ酸は、カルボン酸基（-COOH）を持つ二酸化炭素を含む化学構造をしており、その酸性度のため、食品や飲料のpHを調整する役割を果たします。さらに、リンゴ酸は、クエン酸回路というエネルギー代謝の重要な過程で中間生成物として利用されます。このため、人体内でも自然に生成され、エネルギー生産や新陳代謝に貢献しています。

リンゴ酸にはいくつかの健康効果があるとされており、特に筋肉の疲労回復を助ける作用や、消化を促進する効果があるとされています。また、皮膚ケア製品にも含まれ、角質を取り除いて肌の再生を促進するため、化粧品にも使用されることがあります。

リンゴ酸は一般的に安全とされていますが、高濃度で使用した場合には、歯のエナメル質を傷つける可能性があるため、注意が必要です。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。