硝酸銅（しょうさんどう）とは

硝酸銅（しょうさんどう）は、銅と硝酸からなる無機化合物で、主に硝酸銅(II)（Cu(NO₃)₂）の形で存在します。青緑色の結晶または青色の粉末として存在し、水に非常によく溶け、湿気を吸収する「潮解性」を持ちます。硝酸銅は、酸化剤や触媒として化学合成に利用されるほか、染料や顔料、花火の青色発色材としても使われます。また、銅イオン（Cu²⁺）の供給源として、実験や分析化学の分野でも広く使用されます。強酸性の性質を持ち、他の金属との反応性も高いため、取り扱いには注意が必要です。

皮膚や目に刺激を与える可能性があり、取り扱い時にはゴーグル、手袋などの保護具の着用が推奨されます。また、吸入すると呼吸器に影響を及ぼす可能性があるため、換気の良い場所で作業を行う必要があります。環境中に流出すると水生生物に有害であるため、廃棄には十分な配慮が求められます。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。