コモンモードチョークコイルとは

コモンモードチョークコイル (Common Mode Choke Coil) は、電気回路において、共通のモードのノイズ（一般的には高周波ノイズ）を除去するために使用されるインダクタです。このコイルは、2つの導体に流れる信号が同じ方向で進む共通モード信号をフィルタリングします。つまり、2つの導体を通る電流が同じ方向に流れる場合のノイズを効果的に除去することができます。これにより、電子機器の性能を向上させ、システム内での電磁干渉（EMI）を低減させます。

コモンモードチョークコイルは、特に電源回路や通信機器、コンピュータの内部、オーディオ機器などで使用され、ノイズの低減や安定した動作を支援します。高周波ノイズの除去が必要な場所に広く使用され、適切なフィルタリングを提供します。

コモンモードチョークコイルの使用用途

１．電源フィルタリング: コモンモードチョークコイルは、電源回路において、外部からの高周波ノイズやEMI（電磁干渉）をフィルタリングするために使用されます。例えば、パソコンやサーバーの電源供給ユニットでは、コモンモードチョークコイルが組み込まれ、内部回路に影響を与える外部ノイズを減少させています。
２．オーディオ機器: 高音質なオーディオ機器にもコモンモードチョークコイルが使用されています。オーディオ機器の入力や出力回路に組み込むことで、外部ノイズが音質に悪影響を与えないようにするためです。特に、音質に敏感な高級オーディオアンプやスピーカーシステムで利用されています。
３．通信機器: 通信機器、特に無線通信機器において、コモンモードチョークコイルは信号の品質を保つために役立ちます。携帯電話基地局や無線ルーターなどで、高周波の干渉を除去し、安定した通信を提供するために使われています。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。