真空バルブとは

真空バルブの原理
真空バルブは、真空環境でガスの流れを制御するための装置です。その動作原理は、バルブの種類によって異なりますが、基本的な目的はガスの流れを遮断したり通過させたりすることです。以下に、代表的な真空バルブの種類とその動作原理を説明します。

1. ゲートバルブ
動作原理:　ゲートバルブは、円盤状のゲートを真空チャンバー内で上下または左右に移動させることにより、ガスの流れを制御します。
開閉操作: バルブが開いているとき：ガスはゲートの周囲を通過して流れます。
バルブが閉じているとき：ゲートが真空チャンバーの中央に位置し、ガスの流れを遮断します。
2. ソレノイドバルブ
動作原理: ソレノイドバルブは、電磁コイルを用いてバルブの開閉を制御します。
開閉操作: 電流がコイルに流れると：コイルによって生じる磁力がバルブを動かし、開状態にします。電流が止まると磁力が消失し、バルブが閉じます。
特徴: 電磁的な開閉により、リモート制御が可能です。
3. バタフライバルブ
動作原理: バタフライバルブは、円盤状のバタフライディスクを回転させることでガスの流れを制御します。
開閉操作: 円盤が真空チャンバーの中央に位置すると：バルブが開いており、ガスが流れます。
円盤が真空チャンバーの外周に位置すると：バルブが閉じており、ガスの流れを遮断します。
4. ピンチバルブ
動作原理: ピンチバルブは、柔軟なチューブを挟むことによってガスの流れを制御します。
開閉操作: バルブを挟むと：チューブが閉じてガスの流れを遮断します。バルブを開放するとチューブが開いてガスが流れます。
特徴: 挟む力を調整することで、ガスの流量を調整可能です。

真空バルブの種類
上記以外にも、真空バルブには以下のような種類があります。
1. ボールバルブ (Ball Valve)
構造: 球体（ボール）を回転させることで開閉します。
動作原理: ボールが回転して流路を遮断するとバルブが閉じます。
ボールが回転して流路を開くとバルブが開きます。
2. インラインバルブ (Inline Valve)
構造: 直線的なパスに配置されたバルブ。
用途: ガスの流れを一貫して制御するために使用されます。
3. アングルバルブ (Angle Valve)
構造: 接続が90度の角度を形成するバルブ。
用途: 限られたスペースに適しています。
4. ポペットバルブ (Poppet Valve)
構造: シリンダー状のバルブがシートに対して開閉します。
用途: 高いシール性が求められる場合に使用されます。

真空バルブは、真空環境でのガスの流れを制御するために重要な装置です。用途や設計に応じて、さまざまな種類のバルブが選択されます。真空機器の性能や操作の正確さを確保するためには、適切なバルブの選定が重要です。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。