燃焼性試験機とは

燃焼性試験機は、材料や製品の燃焼特性を評価するための試験装置です。主にプラスチック、繊維、ゴム、電気・電子部品、建築材料などの難燃性や燃焼挙動を測定するために使用されます。

試験方法はさまざまで、代表的なものには以下のような試験があります。
垂直・水平燃焼試験：材料に炎を当て、燃え広がる速度や自己消火性を評価。UL 94規格などに準拠。
酸素指数試験：酸素と窒素の混合比を調整し、試験片が燃焼を維持する最小酸素濃度を測定。
コーンカロリーメーター試験：熱流束を制御し、発熱量や煙の発生量を測定。ISO 5660規格に準拠。
電線・ケーブル燃焼試験：電線やケーブルの燃焼特性を評価するため、IEC 60332規格などで試験を実施。
これらの試験により、製品の安全性や規格適合性を確認し、火災リスクの低減に貢献します。

燃焼性試験機の使用用途

✅UL 94燃焼試験機（UL 94 Flammability Tester）
プラスチック材料の燃焼性を評価する試験機。
垂直燃焼試験（V-0, V-1, V-2）と水平燃焼試験（HB）を実施。
家電製品、自動車部品、電子機器の難燃性評価に使用。
✅酸素指数試験機（Limiting Oxygen Index Tester, LOI Tester）
材料が燃焼を維持するために必要な最小酸素濃度を測定。
建築材料、繊維、電線被覆の燃焼特性評価に利用。
ASTM D2863、ISO 4589に準拠。
✅コーンカロリーメーター（Cone Calorimeter）
材料の発熱速度（HRR）、煙発生量、一酸化炭素・二酸化炭素の排出量を測定。
航空機・鉄道車両の内装材、自動車部品、家具の安全評価に活用。
ISO 5660、ASTM E1354規格に対応。
✅電線・ケーブル燃焼試験機（Wire and Cable Flammability Tester）
電線やケーブルの火災時の燃焼挙動を評価。
IEC 60332（単線・多線の燃焼試験）やISO 6722（自動車用ケーブル）に準拠。
ビル、トンネル、鉄道車両の配線材の安全性確認に用いられる。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。