アーク溶接機とは

アーク溶接機は、アーク放電と呼ばれる放電現象を熱源とする溶接機です。アーク放電は、接続されていない導体間に大電流が流れ、非導電性の空気に電流が流れる現象です。電流が流れると励起状態になり、5,000〜20,000℃の高温になります。鉄は約1,500℃で溶けるので、鉄同士をつなぐのに十分な温度になります。アーク溶接機にはいくつかの種類がありますが、基本的には放電電極や溶接棒を溶かして母材を接合します。このとき、不活性ガスによる酸化や窒化を防ぐ必要があります。

アーク溶接機の使用用途

アーク溶接は、自動車部品、鉄道車両、建設機械などの金属部品を接合するために使用されます。ほとんどが鋼の溶接に使用されますが、溶接方法によっては、チタンやアルミニウムなどの非鉄金属の接合にも使用できます。溶接は窒素や酸素が多く存在する雰囲気で行われるため、窒化や酸化により溶接不良が発生する場合があります。この現象を回避するには、アーク溶接中に窒素と酸素を遮断する不活性ガスを使用してください。これらの不活性ガスはシールドガスと呼ばれ、アルゴンと二酸化炭素が使用されます。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。