超音波分散機とは

超音波分散機は、超音波の振動を利用して、液体中に含まれる固体を分散させたり、液体同士を均一に混合するための装置です。超音波分散機は、高周波の音波（通常20 kHz以上）を液体中に伝達し、音波が引き起こす圧力の変動（キャビテーション）によって、物質の粒子を微細化し、均一に分散させることができます。これにより、化学反応や抽出などの過程が効率的に進行し、製品の品質向上にも寄与します。

この技術は、非常に細かい粒子を分散させることができるため、液体やペースト状の製品において、均一な性質を維持するために使用されます。超音波分散機は、薬品、化粧品、食品、化学薬品の製造過程でよく使用されるほか、ナノ材料の分散や、乳化、界面活性、化学合成など多岐にわたる用途に応用されています。

超音波分散機は、その高効率性と高精度な分散能力により、微細な粒子が求められる様々な製品の製造において重要な役割を果たします。また、化学的に不安定な物質を処理する際にも、化学反応を制御するために活用されます。

超音波分散機の使用用途

✅製薬業界
製薬業界では、薬剤の微細化と均一化を実現するために超音波分散機が使用されます。例えば、ナノ粒子状の薬剤を液体に分散させる際に使用され、薬剤の吸収速度や効果を高めます。
✅化粧品業界
化粧品業界では、クリームやローションなどの製造過程で、成分を均一に分散させるために超音波分散機が利用されます。これにより、製品の質感や使用感が向上し、製品の安定性が保たれます。
✅食品業界
食品業界では、乳化作用やナノ粒子の分散に超音波分散機が使用されます。例えば、ドレッシングやソース、飲料の製造過程で成分を均等に混合し、滑らかなテクスチャーを実現します。
✅化学工業
化学工業では、超音波分散機は固体と液体の分散、乳化、化学反応を促進するために使用されます。例えば、ナノカプセルの製造や、化学触媒の分散に活用されることが多いです。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。