渦流探傷器とは

渦流探傷器は、材料や構造物の表面または内部の欠陥を検出するために使用される非破壊検査装置の一つです。渦流検査法は、誘導電流（渦電流）を利用して、試料の導電性や磁性に関する情報を取得し、内部の亀裂、腐食、欠陥などの異常を検出します。渦流探傷器は、主に金属材料の検査に利用され、特に航空機の部品や高圧容器、配管など、信頼性が重要な部分の検査に欠かせません。

渦流探傷器は、試料に高周波の電流を流し、その反応として発生する渦電流を計測します。欠陥がある場合、その部分では渦電流の分布に異常が生じ、信号として検出されます。これにより、目視で確認できない微細な欠陥も早期に発見できます。

この技術は、金属の表面や薄い部品の検査に特に優れ、破壊的な試験を避けることができるため、コストや時間の削減にも繋がります。また、複雑な形状の部品や、危険な環境下での検査にも使用されるため、安全性と効率性が向上します。

渦流探傷器の使用用途

✅航空機部品の検査
渦流探傷器は、航空機の翼やエンジン部品などの金属部品に対して使用されます。微細な亀裂や腐食など、目視で見つけるのが難しい欠陥を早期に発見するために重要な役割を果たします。
✅配管やボイラーの検査
渦流探傷器は、高圧配管やボイラーの内部に潜む腐食や亀裂を検出するために使用されます。これにより、事故を未然に防ぐためのメンテナンスが可能になります。
✅自動車部品の検査
自動車のシャーシやエンジン部品など、金属製の部品に対して渦流探傷器を使用し、強度に関わる微細な欠陥を検出します。安全性向上のために欠かせない技術です。
✅鉄道車両の車輪検査
鉄道車両の車輪やレールの検査にも渦流探傷器が使用されます。摩耗や亀裂の早期発見ができ、事故を防止するために重要な役割を果たします。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。