コンタクタ / メーカー4社一覧
コンタクタとは
コンタクタ(Contactor)は、主に電気回路を遠隔操作で開閉するために使用される電磁スイッチの一種です。工業用電力システムや電動機制御システムなどで広く利用されています。以下に、コンタクタの原理、構造、用途、利点、および欠点について説明します。
原理
コンタクタの基本的な動作原理は電磁誘導を利用したもので、以下の手順で動作します。
コイルの通電: コンタクタには電磁コイルがあり、制御回路から電流が流れるとコイルが磁場を発生します。
アーマチュアの動作: 磁場が発生すると、アーマチュア(動作部分)が引き寄せられます。この動作により、主接点(電力回路の接点)が閉じて電流が流れます。
回路の開閉: 制御回路からの電流が停止すると、コイルの磁場が消失し、アーマチュアが元の位置に戻ります。これにより、主接点が開き、電力回路が遮断されます。
構造
コンタクタの基本的な構造要素は以下の通りです。
電磁コイル: 制御回路からの電流で動作する電磁石。
アーマチュア: 電磁コイルの磁場に引き寄せられて動作する部品。
主接点: 高電圧・大電流を通過させる接点で、アーマチュアの動作により開閉します。
補助接点: 低電圧・低電流の信号を制御するための接点。
ケース: すべての部品を収める絶縁材でできた外装。
用途
コンタクタは様々な用途に使用されます。主な用途は以下の通りです。
電動機の制御: 電動機の起動、停止、正逆転運転の制御。
照明制御: 大型の照明設備の遠隔操作。
ヒーター制御: 電気ヒーターのオンオフ制御。
変電所の電力制御: 高電圧機器のスイッチング。
自動化設備: 工場の自動化システムでの機器制御。
利点
遠隔操作可能: 電磁コイルを通電するだけで大電流・高電圧の回路を開閉できる。
高速応答: 迅速に開閉が可能。
耐久性: 機械的な耐久性が高く、頻繁な操作にも対応可能。
安全性: 人が直接触れずに高電圧回路を操作できるため安全。
欠点
コイルの消費電力: 電磁コイルの駆動に電力を消費する。
接点の摩耗: 長期間使用すると接点が摩耗し、接触不良が生じる可能性がある。
ノイズ: 開閉時に電気ノイズを発生することがあり、周辺機器に影響を与える可能性がある。
コンタクタは、電磁誘導を利用して電力回路を遠隔操作で開閉するための電磁スイッチです。電動機制御、照明制御、ヒーター制御、変電所の電力制御、工場の自動化システムなど、幅広い用途で使用されています。遠隔操作可能で高速応答が利点ですが、コイルの消費電力や接点の摩耗、電気ノイズの発生が欠点となることがあります。適切なメンテナンスと選定により、これらの欠点を最小限に抑えつつ、効率的に利用することが可能です。
コンタクタのメーカー一覧
※一部商社などの取扱い企業も含みます。