ヘキサン酸（Hexanoic acid、化学式：C₆H₁₂O₂）とは

ヘキサン酸（Hexanoic acid、化学式：C₆H₁₂O₂）は、6個の炭素原子からなる飽和脂肪酸で、「カプロン酸」とも呼ばれます。無色〜淡黄色の油状液体で、**強い不快な臭い（動物のようなにおい）**を持ちます。この臭いは山羊の乳のようであることから、ラテン語の「capra（山羊）」に由来して「カプロン酸」と名付けられました。ヘキサン酸は、食品添加物、香料、潤滑剤、可塑剤、界面活性剤の原料などに利用されます。特にエステル化によって得られるヘキサン酸エステルは、果実のような香りを持ち、香料や香水などに使われることがあります。また、動物の皮脂中や乳製品、発酵食品にも微量含まれています。

産業的には、合成または動植物油脂の加水分解により製造されます。人体においては、他の脂肪酸と同様、エネルギー源として代謝されます。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。