アジピン酸（Adipic acid、化学式 C₆H₁₀O₄）とは

アジピン酸（Adipic acid、化学式 C₆H₁₀O₄） は、無色の結晶または白色の粉末で、特にナイロンの製造において重要な原料として広く使用されています。アジピン酸は、脂肪酸の一種で、化学的にはジカルボン酸に分類されます。主にナイロン-6,6の合成に用いられ、ポリウレタンやプラスチックの製造にも利用されます。アジピン酸は、工業的には1,4-ビス(ハロゲン化アルキル)の反応を経て製造されることが多く、石油化学製品から得られる中間体として重要な役割を果たしています。また、食品業界では酸味料や香料の原料としても使用され、飲料や製菓で見かけることがあります。

さらに、アジピン酸は医薬品や化粧品の製造にも利用されることがあり、特に酸化防止剤や安定剤として活用されます。しかし、高温での加熱や直接的な接触を避ける必要があり、取り扱いには注意が求められます。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。