テオブロミン（Theobromine）とは

テオブロミン（Theobromine） は、カカオ豆に多く含まれる苦味成分で、チョコレートやココア製品に自然に存在するアルカロイドの一種です。化学式は C₇H₈N₄O₂ で、カフェインと同じキサンチン誘導体に分類されます。テオブロミンには中枢神経刺激作用、利尿作用、血管拡張作用などがあり、人間には穏やかな覚醒効果をもたらします。特に心臓の機能をサポートし、気管支拡張による呼吸促進にも寄与するとされています。カフェインよりも作用は弱いものの、持続時間が長いのが特徴です。一方で、犬や猫などの動物にとっては代謝が遅いため、少量でも中毒を引き起こす恐れがあり、チョコレートの誤食には注意が必要です。食品や医薬品において、天然由来の刺激成分として利用されており、近年では健康への穏やかな効果に注目が集まっています。

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