酢酸アミル（Amyl Acetate）とは

酢酸アミル（さくさんアミル、Amyl Acetate）は、化学式C₇H₁₄O₂で表される有機化合物で、酢酸とアミルアルコール（ペントアノール）とのエステル化反応によって生成されます。無色の液体で、果実のような甘い芳香があることから、「バナナオイル」とも呼ばれています。この香りの特性を活かし、香料や溶剤として幅広く使用されています。特に、ニス、ラッカー、インク、ペイントの溶剤として有用で、蒸発が比較的速く、他の成分とよく混ざるため、工業用途でも重宝されています。また、一部の果物風味の食品香料としても微量使用されます。

毒性は比較的低いものの、高濃度での吸入は頭痛やめまい、吐き気を引き起こすことがあるため、換気の良い環境で使用する必要があります。引火性があるため、火気の近くでは注意が必要です。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。